
この世界は、悪い世界である

私達は、この世界に生まれてきました。だけど、この世界は、苦に満ちた悪い世界であります。
まず、生まれて生きて行く苦があり
歳を取らなければならない苦があり
病に罹らなければならない苦があり
死んで行かなければならない苦があり
嫌なものとも会わなければならない苦があり
好きなものとも別れなければならない苦があり
必要なものは手にはいらない苦があり
偏見に満ち満ちた苦があり
誠に悪い悪い世界であります。
この中で私達は生きて行かなければならないのです。
本当に、私達は、大変であります。
だけど、この中で生きて行くのも私達一人一人であり
その為には個人のが心境が大切となります。
その、心境とは、
苦しいだけの世界、これは地獄界であります。
次に、悲しいだけの世界、これは餓鬼界であります。
次に、惨たらしい世界、これは、畜生界であります。
次に、虚しい世界、これは、阿修羅界であります。
次に、苦しみや悲しみや執着や思いの為に右往左往しているのが私達人間であり人間界であります。
次に、苦から解放された世界、これは天界であります。
この世界には、まさに耐えがたい酷い事や地獄の様な事がよく有りますが、これらの事、事象は、次の世界で、その様な世界に行きたくないとする私達の命の叫び、願いを起こす為の事、まさに如来の大慈悲とも言えます。
これまでが現世であります。
次に、苦や悲しみの無い世界、これは声聞界であります。
次に、苦や悲しみや執着の無い世界、縁額界となり、
次に、苦や悲しみや執着や思いの無い世界、菩薩界となり、
遂に、その身そのまま真理真実の世界、如来界となります。
この様に、ひどい心境もあれば素晴らしい心境もあります。その心境で私達は、それぞれの世界に行くのです。
私達の最高の行いは、祈り願う事だと信じておりますが その為にも、皆様のお寺様、神社様、教会様、御信心様などへ、一日でも多く参り下さり、皆様がより良き世界へ行かれますこと願って居ります。
メイカク文庫
主宰 井 哲也
謹製